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□空河
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背中から若干鈍い音が聞こえる。
そこからくる痛みに、少し顔を歪め、ふと、空を見上げる。
そして、思わず息を呑む。
綺麗な白い月。
だが、それよりも綺麗な河が流れている。
いつもは月が目立つ空が一変。
「わぁ…」
漸くして声がでる。
一護がすんでいる現世では、滅多にこうはみれぬだろう。
「きれい…」
「そうでしょー?」
「わっ!」
暫く空を見つめ、再びでた声。
それに、返ってくるはずもない返事が。
驚異のあまり声が上がるが、相手はニヤニヤ嫌らしく笑うだけ。
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