□咲けない唄
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ーー黒崎一護に告白するため。


それは最初こそ、あきらめてた。


この想いも、墓地までもってゆくつもりだった。


だが想いが強すぎたようで、押さえがきかなくなった。


溢れてくる欲望。


それを抑えても、出てくる、この想いを知ってくれと言う感情。


今まではずっと押さえていた。


だが、今はそれすら押さえられなくなった。


だから、この場で一護にこの気持ちを伝える。例え叶わなくとも。





「黒崎…一護…」




来てくれ…一護…心の中で願うと、少し揺れる草陰。


何かと覗けば、橙の大輪の花がそこにあった。





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