1
□夏と言えば?そりゃぁ勿論・・・
2ページ/40ページ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
卯ノ花さんから海と聞かされて二日後。
所定されたバス停まで向かうと、もう彼女がたっていた。
彼女だけだ。
「あれ?卯ノ花さん、皆は?」
「皆さんは、既にいきましたよ。」
…早いな。
それとも自分が遅れたのか?
「いえ、時間ピッタシですよw」
「…できたら心読まないでクダサイ」
…取り敢えず海に行こう。
案外、直ぐにきたバスに乗る。
今日は休日。
元々あまり混まないこのバスはガラガラで、すんなりと座れた。
出口の直ぐ横にある席。
二人掛けであまり話をしない二人ではダメかと思ったが、案外話が進む。
…といっても現世や尸魂界の医療や鬼道の話。
けど楽しいし、新しい発見もあるのでいい。
暫く話をしていると、窓から海が見えてきた。
思わず海!と叫ぶと、卯ノ花さんに笑われた。
微かだが、運転席からも笑い声が聞こえた。
恥ずかしい。
客が自分達しかいないのが唯一の救いだ。
「す、スイマセン///」
「いえいえ、元気でよろしいですよw」
「男の子は元気が一番ですよ!お客さん」
運転手さんにもフォローを入れられたら、なんだか落ち込む。
でも、海をみたらはしゃいでしまった。
ヤッパリまだ子供だなぁ。
考えていると、また運転手さんから再び声をかけられる。
「ほらオレンジのお客さん、海つきましたよ?」
「え?」
_