リレー小説
03/23(Sun) 14:31
リトマス紙
気配でわかった儂は小声でテュール君に囁く
「こいつに関わってたら面倒臭いことになる。だから一瞬だけ、儂が赤毛の気を逸らす
その隙に走り抜けるよ。着いてきてね」
コートの下から柄を一本抜き取る
そして赤毛の青年に向けて投げ付けた
「さっさとAKUMAを退治しろエクソシストー!!」
「イノセンス投げんなさ!お前の硬ぇんだから!!」
「知るか!あ、AKUMA来た!?ほら、きりきり働かんかーい!!」
「ふご!?」
発動させたイノセンスの刀身をルビーにして、赤毛をフルスイングで殴る
そして一瞬の隙どころか、かなりの隙を生み出した
「行くよ」
案内するように走りだす
03/23(Sun) 14:36
月詠
「《了解》」
走るチェシャ猫さんについていくように走るテュール。
ウチはラビに密かに合掌した。
03/23(Sun) 15:05
リトマス紙
「この角を右に曲がったら…直ぐそこ!──どわぁぁぁぁぁあっ!?」
目の前にいきなり落ちてきたAKUMAと白髪の少年にチェシャは吃驚して飛び退く
そして壮大に舌打ちした
「なんでここにクリーンヒットしてくるのさ、アーレン?」
「す、すみません!…あれ?チェシャ猫さん、ですよね?」
「違います。人違いです」
首を振ってチェシャは最後の路地裏に入ろうとする
だけど、目の前にAKUMAが降り立つ
しかもLEVEL2
チェシャは舌打ちして柄を両手に握り締めた
「一発で終わらせる
儂の前に出るなよ、月詠ちゃん、アレン」
腰にあるチャームに柄を押し当て、発動する
ロイヤルブルームーンの青白い薙刀のような刀身と、ルビーの赤いダガーのような刀身が柄に現れた
「穿て、ロイヤルブルームーン
隔てろ、ルビー」
炎の壁が他のLEVEL1の弾丸を防ぎ、光と闇がAKUMAに伸びる
「儂の邪魔をするからよ」
刄を振り上げ、街の周辺を囲むAKUMAを一掃した
03/23(Sun) 15:13
月詠
「おいおい…」
《チェシャ猫さん、強ーい》
街を囲むAKUMAを一掃したチェシャ猫さんを見て冷や汗を少しかくテュールと、はしゃぐウチ。
アレンはウチらを見て不思議そうにする。
「あなたは…?」
「お前に名乗る気は無い」
《むしろ名乗ったら》
「《大変だから》」
最後にハモったウチらの言葉に彼は怪訝そうにしていた。
ふとリナリーのアレンを呼ぶ声が聞こえる。
おいおい、主人公組勢揃いか?
03/23(Sun) 16:26
リトマス紙
「…集まるな……こっち!」
「あ、ちょっと…!」
「まだ来るなクロスの弟子ー!!」
テュール君の手を握り、路地裏に入る
わかりにくい場所にあるあの店は、何故か路地裏を何回か曲がって辿り着いた
「やっと着いたかぁ
ここだよ」
黒い漆塗りの扉を押し開け、中に入る
中は床も壁も天井も黒一色で揃えられていて、店内は様々な魔術関連の物品が収められた棚が配置してあるが、店員というものが見当たらない
「リドル、いるよね?
儂だ」
誰も居ない店内を見渡しながら儂は声をかけた
刹那──
「よぉ来たのぉ
久しいやっちゃ」
「……お願いだから背後に立たないでちょうだいよ」
儂とテュール君の一番後ろからリドルは出てくる
長く白い髪にベージュ色の瞳を持った男か女かわからない顔立ちの人物、リドル
っつーか、いきなりすぎて怖いわ
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