リレー小説

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03/20(Thu) 21:50
月詠

「……俺は先ほど出来ただけの人格だ」


少年は听う少女に向かって答える。
いつの間にか長槍は消えていた。


「主人格は異世界の人間、ただし普通の人間」


深緑の瞳が己の右の手の甲を見る。
そこに十字架。
神の使徒という証。


「……俺は、イノセンスだから」

03/20(Thu) 22:01
リトマス紙

「へぇ、イノセンス
なら儂とお揃いか
儂もイノセンス持ってるぞ、双刀だけどねぇ」




にやにや笑う

気分を害されようがこれは生れ付きなんだから仕方がない
我慢してもらおう




「で?その異世界の住人が何故ここに来たの?
普通の人間なんでしょ?
どうやって来たの?
面白いなぁ、すっごく面白い
何年もつまらない日常だったからこれは逃しちゃいけない楽しみだね
あ、そうだ。君、名前は?なんていうの?ねえねえ」




素足が砂を踏み、腰に着けられたチャームが澄んだ音を鳴らす

藤色の髪が風に揺れ、好奇心に輝く瞳を隠した




「興味があるなぁ
君の事と、彼女の事
もう一回AKUMAが来る前に聞きたい事全部聞きたい♪」




少女は純粋に

ただただ純粋に笑った

03/20(Thu) 22:12
月詠

「主人格は……月詠、俺にはまだ名前が無い。主につけてもらう。
主人格がここに来たのは俺(イノセンス)に触れたから、と言いたいが…」


くしゃりと己の髪を掻き回す少年。
怪訝そうにしている。


「月詠は本来、俺に触れてもここに来れないはずだ。
なのにここに来れた。
それは俺が不思議でならない。
そして適合しても、来れない。
多分、何かが関係してるとは思うが」


少年はそう言ってため息を吐き出す。


「……先に言っとくが月詠は気絶中だから」

03/20(Thu) 22:33
リトマス紙

「ほぇぇ、月詠ちゃん…可愛い名前
そっかそっか半分納得
じゃあどっかで休まなきゃね
どうしよう?儂あんまり外出ないから地理がわからない」




ならなぜそんなに肌が黒い




「儂のイノセンスは援護専用だからなぁ
移動できないし…」




前線で戦うお人が何を仰るか




「あ、これがあった
歩き回ればいいんだ!」




結局ゴリ押しか
どや?って顔すんな




「でもどっちが北だろうね♪」




笑顔で迷子発言…




「んー、そうだ
人間は微弱な電気を発してるんだから、エメラルド使えばいいんだった」




今まで思いつかなかったと言うように少女は柄を片方握り、緑色の宝石のチャームに押しつける

そして鎌のような刀身が現われたのを確認して、軽く振るった




「追え、エメラルド」




パチリと静電気が刀身から一つの方向に向かって流れる

それを見て、少女は笑った




「行こうか?イノセンス君」

03/20(Thu) 22:38
月詠

「ああ……しかし、ここは森、なんだろうか?」


頷きながら少年は不思議そうに周りを見る。
主である月詠の記憶を探っても分からない。

ますます不思議そうにしながらも、歩き始めた少女についていく。

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