リレー小説
03/30(Sun) 21:14
伍話 手合せ
リトマス紙
「えへへーありがとー♪それじゃ、先攻どうぞ?」
無邪気に微笑み、ブルーカルセドニーを使い室内を囲む
破損しないように、だ
宙には幾つもの新しいチャームが浮いていて、いつでも動けるようにチェシャは構える
「本気で来てねテュール君?月詠ちゃんに、戦いってなんなのか、教えてあげるから」
微かにチェシャの体から殺気が溢れだした
03/30(Sun) 21:21
月詠
「分かった」
《え……?》
感じた怖いものに怯える。
けれどテュールは笑った。
彼は北欧神話の軍神の名から取った。
だからか、戦いを楽しいと感じる。
だからか、戦いに誠意をかけてる。
テュールがチェシャ猫さんに斬りかかった。
03/30(Sun) 21:32
リトマス紙
「ふふ、真直ぐなのは嫌いじゃないわ」
笑いながら斬撃を躱し、宙に浮いているチャームの一つに柄を押し当てた
「ガーネットは刀で地獄の業火、か
中々のやつじゃない?」
くるん、と刀を逆手に握り、刀身に焔を集める
「逆十字刀スペル”千本桜”」
暗く重い焔が刀身から溢れ出し、桜の花びらのように舞った
「さ、魅せてみて?”私”に、貴方の力を」
藤色の髪が、僅かに紅く変わった
03/30(Sun) 21:38
月詠
桜の花びらを見てなんとなく分かり、思わず叫ぶ。
《テュール、それは業火だ!》
「業火か…」
テュールは花びらを避けながら、軍神の槍を仕舞う。
それと同時に幻想(ミラージュ)で弓と、矢になりそうな剣を作る。
そして、それをチェシャ猫さんへと放つ。
時間差でもう一発。
03/30(Sun) 21:47
リトマス紙
「へぇ…」
にやりと笑ったチェシャは敢えて動かず一つのチャームに押し当て、刀身を抜き出した
「琥珀は針の刀身、操るのは鏡、ね
返しなさい、琥珀」
ブックマンの天針のような刀身を円を描くようにくるりと回す
現れたのは小さな鏡、それは放たれた矢を吸い込んだ
そして、二倍の速度で打ち返す
「追い討ち
捕らえろ、アメジスト」
チェーンソーのような刀身から影が飛散し、テュールに向かった
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