リレー小説

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03/31(Mon) 20:48
リトマス紙

「へ?あ、うん…」



何故か驚いたように声を上げて眼帯を取る

そして何故か一瞬だけ、テュールを見上げた瞳が紅蓮と紫暗に輝いた
それも一瞬で、すぐに臙脂と白銀のイノセンスに戻ったが、それに呼応するように右手首の鍵が、風もないのに澄んだ音を立てる

その音は、テュールと月詠だけに聞こえた…

03/31(Mon) 20:59
月詠

澄んだ音にテュールとウチは首を傾げる。
けれど心配だからまぁいいかと思う。


「俺も月詠も心配したんですよ…」


右目を洗いながらテュールを言う。


「あんなに出血して倒れたのに動き回ろうとしたり、手合わせしてくれたのは嬉しいがまた出血して倒れて…俺ら、少し怖かったんですよ」


テュールの指先が冷たくなる。
水ではない、恐怖によるもの。


「《目の前で…死んじゃうのかと……っ》」


テュールの言葉はウチの心。
テュールの心はウチの言葉。
本当に、怖かった。

03/31(Mon) 21:42
リトマス紙

「大丈夫、儂は死なないから」


──死ねないから


「月詠ちゃんとテュール君の前で死んだりしないよ」


──死ぬ事ができないから


「大丈夫だよ?」


──安心して




『私が死ぬなんて、有り得ないから』



ラビには聞こえない程小さく、だけど二人にははっきり届くようにしっかりとメゾソプラノで囁かれた言葉

それと同時にチェシャはテュールの頭を撫でる
その手は、まるで死人のように冷たかった

03/31(Mon) 21:48
月詠

頭を撫でられ、頬に涙が伝う。
囁かれた言葉はある意味死亡フラグだが、気にしない。


「《…っ》」


テュール(ウチ)がチェシャに抱きつく。
冷たいのも気にせず、けれど体に響かないように気をつけながら抱き締めた。

03/31(Mon) 21:56
リトマス紙

「……もう、言ったばかりじゃないか、大丈夫だって」



ふぅと息を吐いて、だけど照れたように月詠の頭を撫でる

体はさっきの冷たさが嘘のように温かい


優しく頭を撫で、チェシャは笑いかけた



「安心してって、平気なんだから」


──それに、私が死んでも代わりがいる

──私は意味のない存在だから



「泣いちゃ駄目だぞ」



おどけたように笑う



ラビはアウェイってます

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