リレー小説
04/05(Sat) 21:24
リトマス紙
「……おやすみ、月詠」
微笑んで、アリスは月詠に自身のコートを掛けた
そんなアリスを見て、サイトは苦笑する
「アリスが人に優しくするなんてな」
「…お黙り、私でも…わからないんだから」
自分の気持ちがうまく理解できないアリスは、複雑そうな顔をして月詠を見た
「本当に不思議な子……私が、手放したくないなんて、思ってしまうなんて……不思議…」
月詠の頬を撫で、弄ぶように長い爪でつついた
「誰にもバレないように教団に戻って
ついでに時間巻き戻して」
「はいはい、全く…人使いの荒い…」
「サイトは人じゃないじゃないのよ」
「そうだったな…
行くか」
「ええ」
時間を巻き戻し、教団に戻ったサイトは乙女の部屋に勝手に入るもんじゃない、と言ってとりあえずアリスの部屋のベッドに月詠を寝かせた
キングサイズの大きな、ふかふかのベッドにアリスも寝転がり、月詠を抱き締めるように眠った
それを見守るようにサイトは椅子に腰掛けて眠りに就いた
04/05(Sat) 21:31
月詠
夢の中だと認識してる場所でその場に座る。
「ここだと声が出るんだな」
「そうみたいだな」
テュールが苦笑しながら言う。
「疲れたな」
「疲れたね」
ため息を吐き出した。
とりあえず眠りますか…。
ウチらは眠ることにした。
04/05(Sat) 21:57
リトマス紙
「む…ぅ……」
アリスはぼんやりと起き上がる
月詠はまだ寝ているが、アリスはベッドから抜け出した
「ぬ……」
枯れたままの声で小さく呻き、着ている着物を脱ぐ
真っ白な死人のような肌が現われ、冷たい冷気が室内の空気を震わせた
「みゅ…」
紅く長い髪を適当に梳かし、眼帯を放り投げ、服も乱雑に放り投げて下着姿(ブラなし)でアリスは再びベッドに潜り込んだ
そして、月詠を抱き締めて眠りに就く
室内には、乱雑に放られた服と、沢山の本で埋め尽くされていた
04/05(Sat) 22:03
月詠
「……ん」
朝になったのか、明るく感じる。
けれど眠い。
ふかふかだしなんかぎゅーってされてるしで違和感あるけど。
でも眠い。
………………寝ます、おやすみなさい。
04/05(Sat) 22:19
リトマス紙
「ふぁ……朝か…久々に寝たな
……って、うわ
またアリス散らかしたな?ったく…」
ぶつぶつと文句を言いながらサイトは部屋を片付けていく
そしてこんなもんか、とすっかり綺麗になった室内を見回して、サイトはベッドに目を向けた
「月詠ー、アリスー朝だぞ、起きろー
起きなかったらこの部屋にラビ呼び込むぞー」
しかしアリスは起きず、更に月詠を抱き締めて眠る
サイトの笑顔が引き吊った
☆の付いている部分は必須項目です。