リレー小説
05/25(Sun) 00:50
玖話 繋ぐ
リトマス紙
「いやぁ、案外リンクサポートデバイスなくてもいけるみたいだねー」
「あぁ、あのリンクを補助してくれるポータルか
確かにそうだなー」
「ま、思い出したの今なんだけどね」
さらっと言って退けるアリスに先輩は苦笑しつつ起き上がる
コートをひらひら揺らしながらアリスは椅子に座り、足を組んだ
「さて、可愛い弟子はどこまでできるかしら?」
妖艶に指を組み、顎を乗せる
そしてクスクスと微笑んだ
05/25(Sun) 06:57
月詠
リンクを直してからも、リンクが均等になるように気をつける。
不意に紅桜が話し掛けてきた。
「そういえば月詠様」
「何?」
「月詠様はご自身が現在持つ能力を把握されてますか?」
「自分の小説で作ったキャラと連絡出来る能力、一度許可をもらったらD.Gray-manの世界にいる限りそのキャラの力が使える能力」
あ、ため息吐き出した。
「月詠様、あなたはアルトネリコなどの詩魔法が使えるようになってるんです……まぁ、普通の歌でも魔法のようにすることも出来ますが」
「は?」
え、マジか?
05/25(Sun) 18:48
リトマス紙
椅子に座っていたはずなのにいつの間にかソファに俯せに寝そべってアリスは足をパタパタとさせていた
「面白い能力を持ってる子って、楽しいと思わない?」
「また暇潰しでも考えてんのか?悪趣味だぞ」
「やぁねぇ、考えてないわよ
今回は、物語に背くだけ
欠片は私の手の中にあるのだし、うまくロジックエラーを回避して楽しい物語を作ってあげるわ
せめて向こう百年は退屈しなさそうな、愉快で滑稽な物語
キャストにしたくないけど、月詠も、そして私(チェシャ猫)も、物語の中枢キャストだわ」
「……悪趣味」
「退屈しのぎよ」
苦い顔をするサイトに妖しい笑みを向けて、アリスは目を細めた
「アレンと、ユウと、リナリーと、ラビは、どんな風に踊ってくれるかしらね?」
愉快そうに微笑んでサイトに手渡された紅茶を、一口飲み込んだ
05/29(Thu) 09:56
月詠
「というわけで、何かを詩魔法で召喚してみてください」
「召喚魔法習ってる最中に!?」
「してみてください」
紅桜が黒くなった。
仕方ないのでEXEC_ViiBaCi_MjiiRa/.(エグゼク・ヴィーベイスィミーラ)を謳う。
これ、惑星言語らしいんだけど。
「Afezeri!
(祝福を!)」
鳴り響く音に合わせて謳う、軽快で怪しい謳。
「Rrha ki ra ruinie. Rrha ki ra waath,hyear!」
(さぁ、崩壊よ、再誕よ、成れ!)
「Clemezen wael fountaina omnis.―」
(狂おしき怡悦が凡てを満たし―)
二重にも三重にも聴こえる謳は、やはりキツイ。
09/15(Mon) 17:51
リトマス紙
紅茶を飲みながら歌に耳を傾ける
楽しそうに足をぱたぱた動かしながらアリスは寝そべった
「ふーん、ふふーん♪面白いなぁ♪
楽しいなぁ♪
愉快、だなぁ♪」
「寝転がりながら紅茶を飲むな、行儀悪い」
「黙れおかん」
サイトにティーカップを突き返しながらアリスは右手にくくりつけられた小さな紅い鍵をくるりと回した
「”水波(ミズハ)を流せ”」
凛と響いた小声が空間に溶け込み、室内に水の花を咲かせる
疲れないようにアロマを含み、再び月詠を観察しだした
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