それは2000年の11月2日の事だった。自称タイムトラベラーが私は2036年からやってきたと掲示板に書き込んだのである。しかし、皆は馬鹿にするわするわで、信じる人など誰もいない。そりゃ当り前である。自称タイムトラベラーは自分の名前を「ジョン・タイター」と名乗った。そして事もあろうか、自分が乗ってきたという自動車を改造したタイムマシンの操縦取扱説明書の写真と装置図解などを一部公開に至ったのである。さらには今後の未来を予言し始めたのだ。
イラク戦争、中国の有人宇宙船の打ち上げ成功、狂牛病発生など語る。確かに当たった事もあるが、外している予言もある。タイターが言うには、自分がいた頃とその時にタイターがいた世界では、状況が少しだけ変化しているとの事だ。つまり未来はいくつも存在しておりまるでパラレルワールドの存在を肯定しているかのようだった。マヤ文明の予言とはずれるが、ジョンタイターの予言によると2015年に発生した第3次世界大戦でなんと30億もの人類が滅亡してしまうという。そうしてジョンタイターは2001年にタイムマシーンに乗って未来に帰っていったのだ。ちなみにタイムマシンに乗って未来に返る時の、動画の記録が残っているという。