★aoex-s
□甘えん坊
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「アマイモン、アマイモン、」
ギューッと後ろから抱きつく。
少し体重をかけて前のめりになる彼。
「なんですか?名無しさん。」
首だけ少し私の方に向ける。
「甘えん坊タイムなの〜」
別にいつもベタベタくっついているわけではない。
むしろくっつかれている方で・・・
だけとたまにすっごく甘えたくなるときがある。
「最近多いですね。お疲れですか名無しさん?」
「わかんない、」
首筋に顔を埋める。
甘えるのは誰でも言い訳じゃない。
「ね、ギューってして?」
「はい、ギュー。」
体制を変えると彼は優しく抱きしめてくれる。
アマイモンの匂い・・・落ち着く。
「名無しさんはもっと人に甘えた方がいいですよ。あ、けどやっぱり僕だけにして下さい。じゃないと、その人僕殺しちゃいます。」
無表情のまま話す彼。
言っていることは物騒だけど、彼なりの愛情表現だろう。
「甘えん坊になれるのはアマイモンだけだよ。それ以外の人に見られたら私死んじゃうかも。」
考えただけで恥ずかしい。
「それなら相思相愛ですね。僕嬉しいです。
」
チュっとおでこにキスをされる。
「へへ・・・よし!充電完了!!お仕事行ってきます!」
「はい、いってらっしゃい。」
そうして彼は彼女を見送った。
その目はどこか愛おしそうに。
甘えん坊
貴方だけに見せるわたし。