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□一億光年離れていても愛してる
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前世で彼らと別れてから何百年。
現世で彼らと出会ったのが数年前のこと。
転生って本当にあるんだな〜っと実感した。
私と勘ちゃんが高校の同級生で、部活の先輩に雷蔵がいて、後輩に鉢屋がいて、動物園に竹谷とか居そうだよね〜っと話していたら本当に居た。
竹谷が一番年上とかなんかムカつく。
成人した私たちは月1回のペースでこうして飲み会をしている。
「・・・雷蔵の巨乳が羨ましい。」
「名無しさんまた?」
「だって!なんで前世と同じくらいツルペタなのよ!!来世は巨乳だって決めてたのに!!!」
うわーんっと泣きまねをしながら、女性に生まれ変わった巨乳雷蔵の胸に顔を埋める。
「名無しさん!そこ変われ!!私が!!」
「三郎?殴るよ?」
「らいぞぉぉぉぉ!!」
「ってか、今の名前雷蔵じゃないんだけどな。」
苦笑いをしながら雷蔵は私の頭をなでてくれる。
「・・・それにしても見つからないな・・・。」
竹谷がポツリと呟く。
そう、彼だけが見つからないのだ。
「もしかして、もうおじいちゃんだったりしてね。」
年代もバラバラ、性別も変わってる。
もしかしたら、早く生まれているかもしれない。
そんな見つからない彼を思いながら豆腐に手をつけた。
「一番逢いたいのは名無しさんだろう?」
「・・・勘ちゃん?」
「いつまで我慢してるんだよ。見つからなくて一番逢いたがってるのは名無しさんだろ。知ってるんだよ、名無しさんが休みの度に兵助のこと探してるの。」
勘ちゃんはビールを一気に飲み干した。
恋人で仕事のパートナーであった兵助。
逢いたくないわけない。
逢いたくて逢いたくてしょうがなくて、毎日毎日探している。
兵助に逢いたいがためだけに、国家公務員の試験だって頑張れたんだ。
「逢いたいけどね〜・・・。」
いつになったら逢えるんだろう。
寂しさを見せないのは私の強がりだ。
その寂しさを紛らわすためにいつも以上にお酒が進んでいった。