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□アレルギー彼女
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あるお昼休み・・・

「おばちゃんBランチ」

「兵助また豆腐?俺、A!」

「はいよー。」

5年い組の久々知兵助と尾浜勘右衛門が食堂で食事をとっていた。

「あ、名無しさん先輩こんにちは!」

ちょうど食堂に入ってきた桃色の制服の彼女はくのたま6年の名字名無しさん。

「なんだ尾浜に久々知か。今日の定食は何だった?」

「Aが親子丼でBが豆腐定食です。」

彼女は口が悪いのは学園の誰もが知っている。
低学年にはそこまで口悪く話さないのに、上級生にはとてつもなく口が悪い。
特に6年生と三郎にはとてつもなく悪い。
だが、誰も特にそれを気にしていない。
口が悪い以上に行動は優しいからだ。

「ゲッ・・・お、おばちゃん!」

「あら、名無しさんちゃんいらっしゃい。」

「今日のランチ・・・」

「大丈夫よ、名無しさんちゃん用にちゃんと作ってるから。鍋焼きうどんでいいかしら?」

「うん!!あ!玉子落としちゃダメだよ!!」

「はいはい、ちょっと待っててね。」

今日のランチを聞いて顔面蒼白になったと思ったら、弱々しくおばちゃんにランチの抗議をした。

そう、彼女は大豆・玉子アレルギーなのだ。
生憎今日はどちらの定食も彼女の食べれないメニューだった。
そんな時は彼女だけの特別メニューが用意されてある。
それを狙ってしんべいが涎を垂らしているのは毎度おなじみの光景だ。

それぞれの定食を受け取り3人で座る。

「名無しさん先輩、今日の夕食に豆腐でたら俺にくださいね?」

「いくらでもくれてやる。私にとっては死活問題だからな。」

豆腐小僧と呼ばれる兵助は豆腐料理がでる度に彼女からもらっている。
お残しは御法度だが、彼女だけは特別だ。

「あ!名無しさん先輩こんにちは!!」

「雷蔵今日もかわいいな!!」

「先輩私は!?」

「竹谷、手は洗ったか?外で着物ほろってきたか??」

「先輩大丈夫ですよ!!狼の毛は付いてませんから。」

「ねぇ!先輩私は!??」

「それにしても、竹谷の頭触ってると動物ってこんな感じなんだな〜って思える。」

「先輩動物アレルギーっすもんね。俺でよければいくらでも触ってください。」

「・・・竹谷あとでギューってしてやる。」

「先輩!私も私も!!」

「さぁ、2人とも早く頼んでおいで。」

「先輩!!」

5ろも3人がやってきて、さらに騒がしくなる食堂。
三郎が無視されるのはいつものこと。
そして、先輩が竹谷に動物の毛が無いかを確認するのもいつもの事。
1度彼が生物委員会だと知らずに近づいたら、発疹が体中に出たらしい。

「ここまでくると、気持ちのいいくらいの無視だよね。」

「いいんじゃない?三郎だし。」

「三郎だしな。」

「お前等私にヒドくないか?」

「三郎、これも私の愛情表現だよ。」

「!!名無しさん先輩大好きです!!」

「はいはい、ほら早く頼んでおいで。」

なんだかんだで先輩は優しい。
だから、最後にはちゃんと三郎の頭を撫でてやる。




アレルギー彼女
撫でてやれば赤くなる三郎に「なんだ?私アレルギーか?」っと皮肉る彼女

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