クレイジー≠トリッパー

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H「おはやっほー!全国一千万のHAYATOファンのみんなー!元気かにゃ?」






いつも通りのお決まりのおはやっほーニュースの挨拶

しかし今日のそれはうちらにはまた違う風に聞こえている


いつもブラウン管越しに聞いている声は……









H「今日はなんと特別出張レポート!あのアイドル育成校、早乙女学園に来ちゃったよ〜♪」







うちらの目の前で響いているのだ


そう、何を隠そう本日の収録は我が早乙女学園

つまり今、あのHAYATOはうちらのすぐ側でニッコニッコしているのである











澄『ヤバイヤバイって!!生おはやっほーだよッ!?』


杉『イヤ、この間テレビ局の見学行ったじゃん…』


澄『え〜…だってさー!』


金『だから何でもだってでこじつけないの!』







友水たちはそれを見て、またいつもの様な会話を繰り広げている

まぁ、ああ言ってる涼花もHAYATO見て顔赤らめてるから人のこと言えないけどねー













H「実は実はー、今日はスペシャルゲスト人に来てもらっちゃってるんだニャ!!」






HAYATOがそう、凛とした声で読み上げるとうちらにも緊張が走る

なんてったって今日のゲストは…







H「それでは登場していただきましょーう!早乙女学園の期待の星!!アイドル候補生の6人でーす!」





うちら6人のパートナーたちなのだから!!












朝『みんな大丈夫でしょうか…』

春『昨日死ぬほど練習したからいけると思うんだけど…』


斉『……若干心配なのが数名』



『『うっ………』』







雪の言う心配なメンバーの顔がありありと想像できてしまったうちらは思わず目を泳がせた

大方、ジャスコと退学王辺りだろうな…(まだ退学問題おこしてないけどさ)











朝『ま、まぁ…しばらく様子を見て「みんなぁあああッ!!おはやっほぉおおおおおおおッ!!!」…はい?』





誉の心優しいフォローも虚しく、グラウンドに響き渡る声

それはまさしく退学おr……ゴホンッ…一十木音也のもので……











金『アイツ…しょっぱなからやりやがったな……』

杉『こ、これはテレビ局や視聴者的にはどうなのか…』






涼花がそう言ったのと同時に皆、スタッフやHAYATOの方を直視する

しかしテレビ局側的には受けが良かったようで…










H「わぁ!!元気な挨拶だニャ!僕も負けてられないな……おはやっほォオオオオオッ!!!」



音「おはやっほォオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」


H「おはやっほォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!」





杉『…誰か早くなんとかしてぇええ!!収集がつかないッ!!』










まぁ、一言で言うと

現場がカオスになっていた


ちょっと、本当に誰かなんとかして…うちらはテレビ映れないから何にもできないんだから…


そうだ、トキヤがいるじゃん!
トキヤなんとかし……っていねぇしッ!!

なんでだよッ!!!!
……仕方ない、じゃあ他には…ハッ、真斗だ!!









春『誉、ちょっと真斗にこの状況なんとかしてもらって!!』


朝『了解です!!』






そう言って誉は画用紙にマッキーでキュッキュッと文字を書いていく

それをバッと真斗に見えやすい所で広げて



朝『(S O S)』


と小さな声で呟いた


すると真斗もそれにちゃんと気付いたようで、タメ息をつきながら暴走する音也の首根っこを掴んでいた










真「一十木…このままでは放送事故になりかねん、ひとまず自己紹介を済ませるべきではないのか?」


音「ハッ!!そうだったね!」










…そんなこんなで

おはやっほーニュースはあり得ない形でスタートを迎えたもののようやく自己紹介タイムがやってきた



第一印象はアイドルにとってはとっても大事!

みんな、頑張って!!









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