クレイジー≠トリッパー
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季節の変わり目
春から夏へと変わりつつある今
しとしとと降り注ぐ梅雨にも負けず、少女たちは相変わらずの毎日を過ごしていた
春『優香〜♪』
金『ん、どうし……』
むにっ…
金『……何をしてる?』
春『優香の胸をもみもみしてます!!』
金『よし……1回死ねぇええええッ!!!』
バンッ!!!
春『キャ〜!オカンが怒ったー!!』
澄『怒った〜!!』
金『オカン言うな!…ってこら、逃げんなーッ!!』
雨が降り、外へ出られないためかAクラスの教室で騒ぐメンバーたち
どうやら珍しくここにいつものメンバー全員が集まっているようで…
翔「本当にお前ら雨でも曇りでも騒がしいな…」
朝『そういう翔ちゃんは今日は元気がありませんね』
翔「俺に限らずとも誰だってそうだろ、こんな天気じゃ」
音「グラウンドびちょびちょでサッカーもできないしさ……はぁ」
そう言ってサッカー少年2人組は窓から外を見つめ、項垂れている
アイドル候補メンバーの中でも年齢が若いからか、まだまだ動き足りないのだろう
ト「全く…貴方たちも少しは落ち着くことはできないんですか?」
杉『あの子たちにそんな器用なことできませんよ…』
そんな会話を繰り広げているのは呆れ顔でせいなたちを見つつも、淡々と読書をしているトキヤ
そしてその隣でタメ息をつく涼花である
それを横目にこちらの方々は…
真「…俺は雨は好きだ。空からの恵みは風景にも味わいをもたせてくれる」
レ「相変わらず古くさい考えだな、聖川」
真「…なんだと?」
朝『あぁ、もう!そこ、ケンカは良くないですよ!!』
斉『本当に…犬猿の仲ですね、お二人』
金『むしろ相変わらずなのは二人の関係性…ってか?』
那「まぁ、ケンカするほど仲が良いとも言いますし」
「「誰がコイツと……!!」」
那「ほら、ハモりました!」
「「………ふんっ」」
仲が良いのか悪いのかは分からないが、いつも通りのマイペースでほのぼのと過ごすメンバーたち
各々、この休み時間を楽しんでいた
しかし……
?「フッフッフッ……」
その幸せに魔の手が忍び寄ろうとしていたのです…
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