Runaway train

□…
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水玉ぱんつの女は、驚いたことに我らが秀徳高校の制服だった。そしてそれに追い討ちをかけたのが、振り返った彼女の顔だった。


「みょうじ、さん!」

「話は後でね。こうなったら…すぐ倒すから」


そう言ったクラスメイトのみょうじさんは、みるみるうちに10は越す人数を次々となぎ倒して行くのだった。今もまた高く上げた足が身長差のある男の脳天に落ちる。最早自分がスカートであることなど忘れているのだろうか。この状況で言うのも何だが、目のやり場がない。そうこうしている間にあんなにいた男達は皆地に伏せ、対する彼女、みょうじなまえは、全くの無傷だった。


「高尾くん…、」

「は、はい!」

「家まで来てくれるかな?」

「はい!え…、え?」


笑顔で振り返った彼女に兎に角肯定しようと試みた結果、とんでもないことを言われた。家に来い?何それ、俺それからなにされんの?


「あの、何で家に…」

「高尾くん、」

「はい」

「少し手荒だけど、この場で君の記憶を消せるんだよ?」


記憶を消す、だと?聞いたか、皆聞いたか。今俺、力強く頭を殴られるか家に行くかの2択を迫られてるよ。


「…行かせていただきます」


少しでも命を長らえたい俺は当然家に行く方を選ぶのだった。
彼女の後をついて行くにあたって、俺は再度後悔した。変に格好つけるのではなかった。真ちゃんと真っ直ぐ家に帰ればよかった。
そもそも、今朝真ちゃんに勧められた、今日の俺のラッキーアイテムらしいパチンコ屋のうちわ、素直に受け取っていればよかった、と。
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