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□にょたあい。
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#1ひとりあそび
遠くで、ぴるぴると軽い電子音が聞こえる。
あ、……目覚ましが鳴ってるんだ。
起きなくちゃ……起きなくちゃ……。
意識しているはずなのに、まだ動きたくなくって、僕は毛布の奥に潜り込んだ。
なんだかすごく身体が熱くて、じんじんする。
起きぬけにこういうのって、たまにあるけど……今日は、すこし違って。
お腹の下のへんが、ひく、ひくってする。
……何?
変な感じ。
でも、こういうの……ちょっと、知ってる。
すごくすごく、して欲しい、時の……。
「ぁふっ、」
パジャマのズボンをずらして、下着の中に手を入れる。
つるりと滑らかな下腹部を通って、指先は、熱を持った襞の間に沈んだ。
其処はすごくあつくて、いっぱい濡れていて、にるにるって掻くみたいに動かしたら、ちっっちゃかった粒みたいのが、だんだんおっきくなって……。
「ぁ、ぁ、ぁっ!」
やだぁ……っ!
なに、これ……?!
くりくり、って、中指で押し込んだら、いっぱい熱いのが溢れて来て、ぢゅるん!って奥に滑っちゃう。
勢いで、指全体でそこを擦ってしまって。
「ひゃぅんんっ」
びくんっ、って、背筋が反った。
きもちいい……よぉっ。
指だけでなく、手のひらが、もうどろどろに濡れていた。
やだ、僕、すごい、の……。
こんな、溢れ出して、零して、……恥ずかしいよぉ……。
堪らなくなって、てのひら全体でぐりぐりと円を描くみたいに、襞をにちゃにちゃ掻きまわす。よじれて、つぶれて、重なり合って、お互いが触れ合うことによって、どんどん刺激が強くなった。
「あっ……ぁっ……、んぁぁっ!」
ぷちゅぅぅっ!
蜜がいっぱい零れ出して、下着の中がべちゃべちゃになる。
どろどろの手を、下着から抜き出すと、僕は大きく息を吐いた。
朝からいっぱい汚しちゃった……。
恥ずかしい。
下着、変えなくっちゃ……。
ベッドから降りると、かくん、って膝が崩れた。
ひとりで、こんなに、がくがくするくらい気持ちよくなっちゃって……僕は床に座り込んだまま、顔が火照るのを感じた。
……あれっ?
お布団の外はひんやり寒くって、下半身を剥き出しのままで居る僕を、眠りの熱から冷ましてゆく。
なんか……いつもと、違う?
きもちよくなって、変になっちゃうのはいつものことだけれど、……あれ?
透明な蜜がいっぱいに絡んだ指を見つめて。
ふぃ?と、首を傾げる。
顔を上げると、そんな自分の姿が、正面の姿見に映っていた。
いつものパジャマが、寝乱れて着崩れている。髪もあっちこっちに跳ねていて、ちょっと格好悪い。
さっきお布団の中で脱いじゃったから、ズボンは穿いていなくって、パンツも足首にひっかかったまま。
剥き出しの内腿に、つっ、て蜜の筋が流れていた。
その、間は。
ふっくらとした恥丘の間から、ピンク色の割れ目と襞が控えめに覗いていて。
薄い産毛に守られただけの其処は、僕自身の溢れさせた愛液で、てらてら光っている。
「え。」
それは、見慣れた自分の身体じゃぁ、全然なかった。
慌てて上も脱いでみたら、胸が……ちょっとだけ、だけど、ふっくら膨らんでいる。つん、て上を向いた尖りも、いつもよりおっきい気がした。
これって……、
……女の子?
鏡の中の僕は、女の子にしか見えなかった。
「もー、アイチ、目覚ましさっきからずっと鳴ってるよ」
エミの声がして、ノックもなしに、扉が。
開く……。
「わぁぁぁぁ、だ、駄目だよっ、起きてるから、起きてる!えっと、僕、今、着替えてるし、すっぱだかっぽいから!!」
慌てて背中で扉を押し閉めた。
ど、……どうしよう……。