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□明日への疾走
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「なぁなぁ、今日はこれやろうぜ」
高見沢が楽譜を持ってきた。
ライブ前のリハーサル。
その日に、突然曲を変えるのはよくあること。
酷いと、開演直前に決定することもある。
大変だけど、自分たちも『○○スペシャル』なんて言いながら、けっこう楽しんでいる。
「で、何やんの?」
俺は高見沢の手にある譜面を見た。

「…これ…できるかなぁ」
「おや。珍しく幸之助ちゃん弱気だね」
桜井がおどけて言う。
「だってさぁ…久しぶりじゃない、これ?」
「いいじゃん、いいじゃん。やろうぜ」
高見沢は妙に積極的だ。
「う〜ん…」
「久し振りだしなぁ。CDあるか?」
高見沢が持ってきた譜面に、桜井も戸惑っているようだった。
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