紅き華の記憶

□誘拐事件!
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いつもの学校の帰り道
夕暮れのオレンジの光に目を細める。


「今日もしんどかったな・・・」


私が毎日のように思うこと


 ―平凡でつまらない日常なんて
      早く終わってしまえばいい―


「いっそのことどこか遠くに行ってみようかな。」

そしたら面白いものに出会えるかもしれない


1人そんなことを考えながら歩いていくと
私の耳に子供の悲鳴のようなものが聞こえた

声の聞こえたほうに顔を向ける。

黒い服を身にまとった男たちが小さな子供を相手に怒鳴っていた。


「何やってんだか・・・。」


ため息混じりに呟いてそっちに向かって歩き始める。
いつもなら、ほっとくけど今日は退屈していたところだ。


「ねぇ、おじさん達。私と遊ばない?」

『あぁ!?・・・ガキじゃねぇか。ガキはあっちいってろ。』


1人の男の言葉に私は、笑みを浮かべて静かにメガネを外す。


「馬鹿にしてると痛い目みるよ?」

『何言ってんだよ、ガキは早くお家に・・・・!!』


男の言葉を聴き終える前に近くにいた、男の腹部に蹴りを入れる。
蹴りをいれられた男は、そのまま倒れて地面にうつ伏せになった。


静まりかえった瞬間、男たちの攻撃が私へと注がれる。







『がっ!?』

「・・・はい、終了。つまらなかったよ、弱すぎて。」

パンパンと手をはたいて周りをみれば倒れ伏せる男たちの姿が目に入る。
ぼろぼろの彼らとは違い、私は無傷。
力の差は、歴然としてる。


「まぁ、いいや。」

いつの間にか子供もいなくなっていた。

一呼吸ついて地面に置いてあった私のカバンを取ろうとした。
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