紅き華の記憶

□ハジマリ
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目が覚めて気づけば私は、変なところに連れてこられていた。

豪華な部屋に数人の大人と子供。


彼らへの第一印象は
『変なヒト』だった


意識がボーとしている中で
彼らの自己紹介をされて、意識がはっきりとしてきたころに
私は自分の置かれている状況に気づいた。


手と足の自由が利かない



「縄・・・?」


やっとの思いで出した私の最初の一言に
一人の長髪の男性が私の前に立つ。


「縄じゃねぇ。幻覚だぁ。」


幻覚?


言われたことについていけなくて思わず首をかしげた。



「ミーがあなたの体を幻覚で縛っているんですよー。理解できてますかー?」



「・・・・なんとなく。」



その一言に男性は舌打ちをして後ろに下がる。
彼は、スクアーロだと名乗っていたはずだ。


あたりを見渡して全員の名前と顔を覚える。



「おい。」


急な声掛に私は首を回し、声の主を探す。


いかにもヤバそうな男がこちらを見ていた。



「お前・・・名前はなんだ?」


「月城 華南。」


めんどーだと思いながら彼の眼を見ていると男は、いきなり笑いだして私へと目を向けた。



「はははっ!!てめーを気に入った。
 お前ここの幹部になれ。」



「は?」


まぬけな声を出して彼の言っていることに目を見開く。

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