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□苦い苦いチョコ
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夕闇がやって来る放課後








*苦い苦いチョコ*










「はぁっ…はぁっ…」


今日はバレンタイン
走って阿部くんのクラスへ向かう


阿部くん喜んでくれるかな♪

付き合って初めてのバレンタイン、周りの人には友チョコってことになっているけど、阿部くんはちゃんとわかってくれると思ってる

チョコは買ったものだけれどもラッピングだけは自分で選んだんだっ


「あべくっ…はぁっ」


「おー三橋ーどしたー」


「水谷く…はぁっ…阿部くんは?」

姿が見えないようだ
トイレでも行ってるのだろうか

「おーよく聞いてくれたっ…阿部は今っ……2組の女子に体育館裏で呼び出し食らってるよ♪」

「えっ…」


「つまり告白って奴ぅー♪って……あれ?」

最後まで聞かず走り出した。さっきまで息を切らしていたのを、忘れたように全力で走る。

もう少しで体育館裏とゆうところで、声が聞こえた




「ありがと、嬉しいよ、」

「うん…まさか阿…くんが……つ……って…く……てっ!本当に嬉しい」


えっ聞こえない…
阿部くんもあんなに優しく笑って……


何で…


気がつくとその場から走って逃げていた、
泣くまいと目に溜めた涙が零れる。

「んクッ……ふっ」


なんだろう…まだそうだと決まった訳じゃないのに…心配で心配で、

自分に自信がない、阿部くんは俺、のこと…好きなのかな……自信がないって…、かこ……ってゆうのもあるけど、惨めだったずっと…自分だけ自分だけって思っては爪先を見つめて、でも阿部くんに出会って世界が変わった、自分にも出来ることがあると、


自惚れてたのかな、


「阿部くん…」


俺は空を見上げちゃダメなのかな
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