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□紙飛行機
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「どした?」

「これだよ、」


俺が渡したのは
さっき配られたプリントで折られた紙飛行機


「だれだ?」


阿部は周りを見渡す


―バチッ―


浜田と目が合う



「あいつか…」

「そんな怒るなよっ?、必死に弁解しようとしてんぞ、ほらごめんだってよ」

「……《後で覚えとけ》」

口パクで主旨を伝えると
またわざとじゃないって感じの弁解がくる

「…《中をみて!》」

「阿部っ中を見ろだってよ見てやんなよ」

紙飛行機を開くと
こう書いてあった

"俺も前行きてぇ、なぁ誰かこっちこいよ…泣"

女子高生かよって文章に少し花井と吹く

「返事かいて飛ばすか?」

「いや、これ俺ら宛じゃないし」

「とりあえず、田島にでも飛ばしとくか」

てか浜田はどうやって俺等の方に飛ばしたんだろうな

田島たち浜田の前の方で
俺等なんか真横に近いのに

「よっ………と」




「痛ぁっ!」



田島の頭にクリーンヒット!



「そこっ!煩いよ!」
先生の怒号が飛ぶ


「すんませぇーん」



「くっ……ふ」
「っ……くっ、おま、笑うなよ」

まさかあそこまで綺麗に命中するとは、花井なんか耳まで真っ赤にして笑ってらぁ



「んもぉー誰だよーんぁ?…って浜田じゃん」

あいつもっと静かに話せねぇのかよ、

「返事書こうぜっ」
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