REBORN!

□やりなおし
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「スクアーロ、何を拾って来たんだい?」

マーモンの言葉に肩をビクリと跳ね上げたのは、雨に濡れたスクアーロだった。

その腕には何か大きなものを抱えている。
任務へ行く時にはそんなもの無かったから、多分どこかで拾ったのだろう。

だが、その中身が問題だ。

「か、関係ねぇだろぉ」

「それ、足だよね?」

焦ったように視線を泳がせた彼に、マーモンは呆れて指摘してやる。
その示す方向には、確かに足。
しかも女性の。

「人攫いなんて、良くやるね」

「違ぇぞぉ!」

「ならそれは、どうやって説明するつもりだい?」

スクアーロは口を開きかけて止めた。
話しても大丈夫か悩んでいるらしい。

マーモンは時間が勿体ないと、理由を聞かないうちに背を向ける。
そもそも、余り興味のないことだからだ。

「……空から、落ちてきやがったんだ」

さすがにその答えは予想外だったようだ。
勢い良く振り向いたマーモンは、ぽつりとつぶやく。

「スクアーロ、さすがにそれは頭を心配される説明だよ」



やりなおし



おにぎりを食べながら、私は何となくスクアーロを盗み見る。
彼は取った一つはもう食べ終わったようで、何故か少し迷った上で二つ目に突入していた。

それにしても随分格好いい、いや、綺麗な人。

見れば見るほどそう思う。
普通に生活していたなら、絶対にお目にかかれないレベルだ。

「にしても、日本人(ジャッポネーゼ)は良くこんなもんを黙々と食えるな」

ぽつりとつぶやかれたその言葉。
きっと手の中にあるおにぎりに対して言っているのだろう。

しかしながら、その意識はちょっとずれている。
おにぎりとは、今食べているものとは少し違うのだから。

「あの」

小さく声を掛けると、スクアーロはあからさまにほっとした表情をする。
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