REBORN!

□居候の保険
1ページ/3ページ



スクアーロはそのマーモンの言葉に、金縛りにでもあったように固まった。
その表情は信じられないとばかりに驚いていて、今のやり取りが如何に有り得ないことだと表している。

その状態を作り出した本人であるマーモンは、特に気にする様子はない。
やはりスクアーロの抱える少女の方が気になるらしい。

「あ、明日は槍でも降るんじゃねぇかぁ?」

随分失礼な言い様だ。
だがそれでも、スクアーロは言わずにはいられなかった。

だってそんな、まさかマーモンが。

「すごく失礼なこと言ってるって分かってる?」

「いや、でもな」

「言いたいことは分かるけどね」

小さな子供はくすりと笑った。



居候の保険




「スクアーロ」

呼び捨てにするのは、なかなかむず痒い。
しかし口の中で試しに呼んだ名前は、結構しっくりくるものだ。
その声に反応してスクアーロはこちらを向くが、私が一人納得しているのを見るとすぐに身体の向きを戻す。

「他にはあるか?」

「今は特に無いです」

再び向けられる視線。
スクアーロは小さく唸って、それからつぶやいた。

「オレは女のことは良く分からねぇ。専用の世話係でも付けた方が……」

「え」

私の口が言葉のまま固まった。
なんか凄いことを言われた気がする。

専用の世話係って、執事的なものだろうか。

「何だ」

固まったまま彼を見上げる私を不審に思ったのか、スクアーロはほんの少し引いた。
そしてその位置で尋ねてくる。

普段の私なら距離をとられた時点で、落ち込むなり我に返ったりするものだが、今は無理だ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ