銀魂

□03:噂は噂でしかないが
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というかこの人たち、教室内でこれを振り回すつもりだろうか。
他の人はどうかとさっと視線を巡らせれば、皆適当に机を寄せてスペースを作っていた。

凄い、慣れてる。

担任である坂田銀八といえば、巻き込まれないよういつの間にか隅の方に立っていた。
情けない。

しかし私もこれに巻き込まれるのはごめんだった。
そろりと一歩足を引く。

しかし突然、二人がこちらを向いた。


「俺は怖くなんかねぇよな!」

「土方さんは鬼のようだと思わねぇかィ?」


同時に何かを言う。
私は辛うじてそれぞれの言葉を聞くことは出来たが、意味を理解することは出来なかった。
思わず眉間にシワを寄せると土方が一歩足を踏み出す。
怖い。


「俺は怖いか?」


はっきり言って、怖い。
しかしそれを伝えたら斬られそうだ。
竹刀でも私の体は真っ二つになりそう。

そう感じて否定するために首を横へ振ろうとすれば、今度は沖田が嫌な笑みと共に足を踏み出す。
恐怖だ。


「怖いですよねィ?」


沖田の言葉を否定したら人生が終わりそうだ。
どちらも怖くてオロオロしていると、横から男の子が一人、口を挟む。
私の救世主!


「ちょっと二人とも!両方怖いですよっ」


教室の中だというのに、彼はミントンのラケットを持っていた。
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