お題小説
□秘めた想い
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「佐久間! 帰るぞ!!」
「あぁ……って。ちょっと待てよ、竜二! 先行くなって!」
竜二と俺は親友。その関係は崩さない。
「はぁ。やっと追いついた……」
「ただ佐久間がトロいだけだろ」
佐久間と俺は親友。その関係は崩さない。
「帰りに何か食ってく?」
「そうだな……竜二は何か食いたいものある?」
「無いけど、アソコ行きたいかな」
またか。隆二が行きたがっているのは可愛い女の子のウェイトレスがいる喫茶店。竜二はその女の子の事をかなり褒める。竜二には彼女がいるのに。
「またあの子に会いに行きたいんだろ?」
「目の保養。佐久間だって可愛いって言ってたし」
「あぁ。まあ、確かに可愛いよな」
ほら。佐久間の気に入に入りはあの子。また、あの喫茶店は制服が可愛いからな。佐久間も中々の容姿を持っているのに、彼女を作ろうとしないのはこういう理由なのだろう。
「そういえば彼女は? 今日は会わないのか??」
「毎日毎日会ってたら飽きてくるだろ?」
「もっと彼女のこと、考えてやれよ?」
大体、普段からあんまり会ってないみたいだし。俺には喫茶店のあの子に乗り換える口実としか思えない。
「わかってるよ!」
「……本当かよ」
人の心配より自分の心配しろよ。そうやっていつでも俺の心配ばかりしてるから彼女が出来ずにいるんだ。
「ほら、着いたよ」
「今日も人いないな」
「それはあんまり言うなよ……」