お題小説

□秘めた想い
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「お待たせしました。こちら、コーヒーとアイスウーロンになります。ごゆっくりどうぞ」


 今日、あの子は休みだったらしい。竜二は目に見えて落胆している。

 今日、あの子は休みだったらしい。佐久間はなぜかにこにこしている。


「佐久間、なんか嬉しそうだな」
「そうか? 竜二は残念そうだな」
 つかめねぇ……こいつ、あの子が好きなんじゃないのか?

「まぁ、目の保養が香水きついおばちゃんじゃ」
「はは。そうだな」
 竜二の今の顔、彼女の事好きなんじゃないのか?


「な、佐久間」
「ん?」
「お前、好きな子とかいないの?」
 核心を突いてしまった。いきなりの方が口を滑らせそうだけど。上手くいってくれたらいいが……。

「へ!?」
「へ!? って……ちゃんと聞いてたか?」
「あぁ、うん」
 竜二の奴、いきなりどうしたんだか。まさか、恋愛相談とか? 彼女とやっぱり上手くいってないのか?


「そうだな、いないこともない……と思う」
 あの子では無さそうなんだけど、どうなんだ?俺の読みは当たってると思ったのに。

「なんだそりゃ。まぁ、いいわ。上手くやれよ!」
 拍子抜けしてしまった。今から相談されると思ったのに。


「……」
「……」

「出るか」
「そうだな」
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