ずっと君と
□03
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スキーロケから帰ってきて何日かして、ゆっくりお正月も迎えて中2の3学期が始まった。
今実力テスト中。
『…』
わ か ら ん !
頭から湯気出るんちゃう?ぐらいフル稼働しとんのにさっぱりわからん。
勉強サボり過ぎたっ
先生「やめっ」
無情にも時間は過ぎ去り、解答用紙が回収されていく…。
あかん、これ補習や。
半分も埋まってない。
補習になったら、…それもサボるか。←
テストが終わったらもう授業はない。
うちは足早にダンス教室に行った。
村「あけおめーっ」
『もう正月やないから。』
後ろから挨拶される。
この人は村上信五つって、うちの同期。
人見知りを全くせんらしくて、最初からめっちゃ話しかけてくるからなんか仲良くなった。
村「なぁなぁ、お年玉なんぼもろた?」
『うちはお年玉もらってない』
村「嘘〜!?なんでぇ!?」
『食うだけで精一杯やし』
村「お前んち大変やもんなぁ」
『別に珍しい事じゃない』
周りを見れば、うちよりも辛そうな子とかおるもん。
てかうちはそこまで辛くないし。
『そーいえばさ、村上くんって京都で舞台しとったよな?』
大野くんしか見てなかったから正直あんま覚えてないけど(笑)
でもちょくちょく知り合いおってんよなぁ。
村「まぁサポート的な。それがどうかしたん?」
『めっちゃうらやましい。うちも京都で舞台したい。』
村「たしか春からはあいつも行くはずやで?」
『あいつ?』
村上くんが指差す方向を見る。
そこにはまたまた同期がおった。
一人でダンス練習しとる、横山裕が。
『って、えっ!?きみくんも京都行くん!?』
村「おう。しかもWキャストやけど結構良いポジション」
『はぁっ!?めっちゃズルい!うちも京都でやりたい!』
一人ぴーぴー騒いどると、きみくんがこっちに来た。
横「うっさいなお前。集中できんやろ。」
『だってうらやましいねんもん…』
やっぱ知名度か?
もうちょい真面目に活動しとったらうちも選ばれたかな?
村「まぁ由菜は女子やから舞台は無理やろ。」
横「社長的にはもっとメディアに出したいはずやし。」
マジで?
うちは女子やからってテレビとか出たくない。
他のJr.と同じ視線で見てほしい。
てか!
うちがやりたいのは舞台やねんけど!
横「なんでそんな京都にこだわるん?」
『大野くんと一緒にやりたいねん』
村「好きなん?」
『尊敬やな』
だからダンスの練習にもこうして頑張ってるわけよ。
最近うち暇さえあればダンスしとるからな。
村「今度大野くんこっち来るってよ」
『ほんま!?いつ?』
横「1月31日。」
…。
ロケ日だ。
なんで重なるんかなぁ。
くそ…
めっちゃ悩む!!
『会いたいーっ!けどロケあるーっ!』
横「一回ぐらい休んだらええやん。」
『お金かせがなあかんもん』
しょうがないよな…
あきらめ
『きれへん!』
村「優柔不断やなぁ。もう愛しの大野くんに会ったらええやんか!」
『愛しじゃないもんっ』
これは尊敬です!
よしっ決めよ
ロケ行く。
大野くんには色々教えてもらいたいけど、背に腹は変えられんってゆーしな?
ん?違う?