チェシャネコの悪戯

□嫉妬
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私の中で、何かが崩れる音がした。

崩れる?

否、たった今出来上がったのかもしれない。

冷たくて、黒くて、血生臭い匂い。
ドロドロしたそれはとても大きくて……

私というものの細胞の全てがそれなのかもしれない。

苦しいよ。

劣等感に押し潰されそう。

深く、冷たく、そして孤独。

私は人の暖かさに触れすぎていたのかもしれない。

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