チェシャネコの悪戯
□甘。
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本当は寂しいくせに。
ほら。
そうやってまた大丈夫なんて言うけどさ。
声色変わってるの気づいてないでしょ?
いくら平気なフリしても
いくら顔が見えなくても
そのくらいの変化は分かるんだよ?
本当は一人で居たくないんでしょ?
そう言えばいいのに。
でも言えないんだよね?
仕方ないから僕が言うよ。
「また来週会えるから。」
ほらね、やっぱり。
驚いて顔をあげたときの君の目。
すごく嬉しそう。
あーあ、さっきまで僕を甘やかしてた君はどこへやら。
どうしようもなくにやけた顔で僕を見ちゃって。
今週も残業続きになっっちゃた。
まぁいいけどね。
二人の甘い甘い週末が待ってるならそれで。