longstory
□初めてのお話し
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「ここ曲がったらおじちゃん家」
「そうか、案内ご苦労」
呼鈴を鳴らしたいが…
(届かねぇ…)
年下だから、当たり前なんだけどよ、何故か頼みたくなかった。
母ちゃんに頼むのとはちょっと違うのだ
今の俺に出来る精一杯
意を決して、ワンピースの袖を引っ張った
「んっ?何だ?」
視線を上にやると『あぁ、呼鈴か』と納得したらしく、俺よりも少し大きな体をめいいっぱい伸ばして呼鈴に触れた。
「しょうが…ないなぁ…」
無事に押された呼鈴は、的確に待ち望んでいた人物を呼び寄せた
「シカクんとこの坊っちゃんだな、話は聞いてるから、上がんな」
「おっちゃん、久しぶりだな」
「でかくなったなぁ…お嬢ちゃんがテマリちゃんだな、ちょっと休憩していきな」
、