longstory

□初めてのお買い物
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俺達は、甘栗甘で羊羮を買うと、商店街に向かった。


名残惜しそうに離れていくテマリは甘味が好きなんだろうか?



「お前、甘いもん好きなの?」


「甘栗…好物なんだ」

「へぇ…次来たときは、お茶菓子、母ちゃんに甘栗にしてもらうよ」

「そうしてくれ…お前は好きなもの無いのか?」

「俺は、酢昆布と鯖の味噌煮」

「そうか、私は甘栗とけんちん汁が好きなんだぁ」


「結構、和食好きなんだなぁ」

「晩御飯、鯖の味噌煮とけんちん汁だったら最高だな」

「…おう」



いつも、歩きたくないと駄々をこねる坂道も、今日は1人で登りきった。

話してたから、そんなにしんどくなかった。



まだ昨晩の名残が残る水溜まりを履き馴れた長靴で弾くと『冷たい』と一喝された。



八百屋では、無事に玉葱と人参を買った…と言うか買って貰った

「俺が持つ」

「大丈夫だ、私お姉ちゃんだし」

「いつも、父ちゃんも母ちゃんの持ってる」

「でも私5才だもん」

「俺も2才だ、もうすぐ3才だから大丈夫」


言い争いをしていたら、八百屋のおばちゃんが袋を2つにしてくれた



そして俺達は魚屋へ向かった







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