好きと言ってない

□第8章
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琉生が転入してきてもう1ヶ月が経つ。













俺は琉生への想いを秘めたまま。











琉生の正体はバレずにいってる。












でも






この1ヶ月










俺の琉生への態度が明らかに違う。













上手く笑えてる気がしない。











琉生はいつも通り。












琉生にとって










俺って
















そんなにどうでもいい存在なんだ。












俺にとって















琉生は














目を離せない存在なのに。












「あ、琉生先輩!」








赤也の言葉で俺は我に帰った。






そうか。






今俺は赤也とジャッカルと帰ってたんだ。








「相変わらずきれいっすね!」







赤也が指差したのは大画面に映る琉生だった。






そうだ。










琉生はマリコだった。











俺にとっての琉生は









マリコ以前に











女子なんだけどな。












「あれ?重大発表?」






見ると、テロップに







『マリコ重大発表!!!!』







「なんすかね?」







「琉生からなんか聞いてるか丸井」








「いや、全く」








なんだ重大発表って?
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