好きと言ってない
□第4章
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昼休みになり、琉生と俺は教室を出ようとした。
「あのっ!大路君!」
声のする方を向くと、クラスで1番人気の竹中が顔を赤くしていた。
ああ、これはあれか。
「ちょっと話があるんだけど、いい?」
告白だ。
昨日転入してきたばかりなのにすげぇな。
琉生が廊下歩いたり、教室で勉強してるだけで女子が振り向いて顔を赤くする。
最近は、男まで…。
さあ、琉生、どうすんだ?
「無理」
「「えっ!?」」
「俺ら今から飯食うから」
「いや、琉生、これは……」
「めんどくさいからここで言うけど、俺、誰かと付き合うってのは無理だから」
琉生……………。
「ブン太、早く行こうぜ」
「ちょっ!琉生!待てよ!」
琉生は1人でスタスタと歩いて行った。
琉生のあんな冷たい顔、驚いた。
なんで琉生はあんなこと言ったんだ?