好きと言ってない
□第10章
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俺は学校が終わると、走って病院に向かった。
「琉生!
!!////」
ドアを開けると、琉生はボーッと外を眺めていた。
その顔があまりにも綺麗で思わずときめいた。
「?ブン太??」
「よ…よう!」
「何で!?今日、部活じゃ…」
「あぁ、休みもらった」
「えっ!?なんで!?」
「琉生に会うために決まってんだろぃ」
「は!?なんっ…、はっ!?」
なんか取り乱してるみたいだ。
「ブン太って、バカ?」
「天才に決まってんだろぃ」
「はぁ…」
「なんでため息つくんだよ」
「思わずね。
でも、ありがとう。純粋に嬉しい」
琉生はニッコリと笑った。
俺もつられて笑った。
俺はこの時間を、この笑顔を守るんだ。
俺にとって琉生は大切な存在なんだ。
大切な……