のんびりしたい
□16 いい加減にしてください
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〜幸村side〜
練習が一息ついたところで部室に戻ろうとすると、洗濯機のある所にしゃがんで唸っている座敷さんと、山積みのタオルがあった。
近寄ってどうかしたのかと聞いても、どうもしてないと座敷さんは言った。
でもどうもしてない人が洗濯機の前で唸るだろうか?
もしかして姫路さんと何かあったんじゃないのだろうか。
そう思った俺は座敷さんに疑いの眼差しを向けた。
それでも何も言わない座敷さんに揺さぶりをかけてみた。
姫路さんなんだけど、と。
案の定座敷さんは、また何かやらかしました?と言った。
また、と。
少し意地悪だったかもしれないけど、問い詰めてみた。
少し焦った様子だったけど、自分でなんとかできる範囲らしい。
そう思うと俺たちは頼られてないのかなと思った。
まぁ会って間もないのだけれど。
…少しぐらいは頼ってくれても、ね。
〜幸村side〜終〜
幸村君を流し洗濯を終えた私は、とりあえず部室に戻ろうと歩いていると、異様な光景が目にはいった。
「きゃっ!ごめんなさいっ!!」
そう言って姫路さんが部室から出てきたのだ。察するところ着替え中だったのだろう。
まぁ驚くのは当然だな、うん。
と、私はそう思っていた。
そう、思っていたのだ。
姫路さんの言葉を聞くまでは。
「ふふっ!皆の着替えに遭遇する作戦成功だわ!!照れて部室を出ていった私の好感度はさらにアップよ!!しかも皆の身体見ちゃった!きゃっ(はぁと)あんな腕に抱き締められた〜い!!」
………………………、
うぇぇぇえええぇえ!!!
変態かよっ!!しかもまさかの確信犯というね!
姫路さんこわいわー引くわー。
私の存在に気付いてないあたり引くわー。
こんな子と仲いいとかとか思われたくないわー。死ねるわー。
もうほんと姫路さん、いい加減にしてください。いやマジで。