のんびりしたい
□01 春は憂鬱
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春。それは桜が綺麗に咲き、綺麗に散ってゆく季節である。
わたくし座敷わらしが通っている立海大附属中学校はとてつもなくデカい。そのため桜の木もたくさんあり、花びらが綺麗に散ってゆく…。
綺麗に散ってゆ…
綺麗に散っ…
綺麗に…
っておい!散りすぎだろ。口の中花びらでいっぱいだよ。
花吹雪で前がよく見えないじゃないか。
誰だよこんなに桜植えたやつ。
『あーもー憂鬱ー』
「何が?」
『あ、おはよう親友よ』
「うん、おはよう。クラス一緒だといいね!」
天使のスマイルきたー
ちなみにこの子は小学校からの親友で田中沙希(たなかさき)といいまして、ちょーかわいい子です。
ちょ、沙希、口の中に花びら(笑)
「(笑)じゃないわよ!早くクラス分け見て教室はいろっ」
『イエッサー』
「きゃー!!!!仁王君と丸井君と同じくらすだわぁ!!」
「きゃー!!!!私も私もー!!!!」
「やったぁ!!!!!切原君と一緒だぁ!!!」
「私は幸村くんよぉ!!!!!!」
ピーピーきゃーきゃーワーワー
『えーーー……』
なにこの騒ぎ。なんで悲鳴あげてんの。怖いわーホンマ怖いわー。
「やっぱりさすがねーテニス部」
『あ、これやっぱりテニス部なんだ』
「うん、毎年毎年ファンクラブの子達がああやって大声出して喜んでるんだよ。去年もそうだったじゃん」
すみません、去年は遅刻しましたなんていえない。怒られそう怖い。
「同じクラスになったって抜け駆けはダメなのに」
『なんか詳しいね』
「常識」
なぬっ!常識だと!?
知らなかったわ。まあ私が知ったところで意味ないな。
そんな凄そうな人達と関わるはずがない。
「あーあ、クラス離れちゃったね。私B組」
『私C組』
「どっちのクラスにもテニス部いるね」
『マジか』
まさか関わったりなんかしないだろうな…。そんなの無理だよ。
だって女子怖い((((;゜Д゜)))
沙希もバイバーイって行っちゃうしどうしたもんか……。
よし、教室に行こう。