のんびりしたい
□02 なぜ見てくる
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おい、なぜ見てくる。
痛いよー痛いよー視線が痛いよー。
隣の女神様の視線が痛いよー。
てゆーか授業中なんですけど…
勉強しなくて大丈夫なのかい、幸村君よ。
「座敷さんはさ、テニス部の事知らないの?」
なにを言い出す幸村君、知っているに決まっているだろ。
『知ってるよ。応援が凄まじい部活でしょ?』
そう私が言うと幸村君は困ったように笑った。やっと勉強するきになったのか、黒板に書いてあることをノートに写しはじめた。
さっきの質問の意図がよめない。
そーいえば沙希がテニス部は人気で知らない人はほとんどいないって言ってたな…
もしや幸村君はなんで俺のこと知らないわけ?ありえないんだけど。死にたいの?的な事を思っていたのではないだろうか。
え、ナニコレ死亡フラグ←
テニス部は極力避けていこう。うん、それがいい。
幸村君は隣の席だからしょうがないけど話すのは必要最低限のことだけにしようそうしよう。
「座敷さん、」
って決意したそばから話しかけてきたーーー!!
ちょっと私大丈夫かな…罵られるんじゃないかな、これから。
「テニス部のレギュラーの顔と名前って一致する?」
あれ予想外デース。
『そんな神業持ち合わせてないよ。名前覚えるの苦手ですから。』
「そう、だよね。現に俺のこと知らなかったし」
『え、あ、すいません』
やっぱり怒ってんのかな…なんか怖いよー。
私の謝罪の声が思っていたよりも大きくて先生に怒られた。
幸村君は口パクでごめんねと言ってきた。やっぱり幸村君は女神様だった