のんびりしたい
□13 理不尽な
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パコーン
パコーン
パコーン
バゴンッ
いや待てよ。最後のおかしいだろ。
今私は幸村君に言われてテニス部を見学してるんです。ちなみに平部員です。
少しレベルが高いくらいの普通のラリーをしてらっしゃるんですけど、時々別のコート(恐らくレギュラーのコート)から凄まじい音が聞こえるんです。あり得ないです。
きゃああぁぁあぁあぁああ!!!
『な、なななな、』
ナ ニ ゴ ト ! ?
「切原くぅ〜ん!!」
「かっこいいっっ!!!」
「きゃああぁあ!!目があった〜!!」
き、切原、だと?
それは赤也君の事ですかそうですかそうですねわかります。
まさかテニス部だったとは…。
てゆーかファンの軍団カオス←
『…ん?』
赤也君の後ろにいるのは姫路さんではないか?まさかあの二人できて「るわけないだろ?」
『おやおや幸村君、人の頭を覗かないでもらえるかな?』
「声にでてたよ」
マジかよ……ってええぇえぇええぇえ!!!
ちょ、ヤバくね?私姫路さんって頭の中で呼んじゃってるよ。
『あの、どこから聞いてました?』
「まさかあの二人ってとこぐらいから」
『そそそそっか、』
よかったー聞かれてなくて。もし聞かれてたりなんかしたら姫路さんに何されるかわかったもんじゃないよ。
フルボッコする前にフルボッコされるよ。
てゆーかなんで私姫路さんに怯えてんの?おかしいよねうん。これからは言いたい事は正々堂々と言ってやろう!
「ぶちょー!!ってわらし先輩!?」
『や、やあ青少年』
「二人とも知り合いだったの?」
『あ、いや知り合いってゆうk「めちゃめちゃ知り合いッス!今日の朝なんて一緒に学校来ました!!」……』
いやうん、お姉さん嬉しいよ、嬉しいんだけどね、先程の女子の声とか赤也君の後ろにいる姫路さんの歪んだ顔見ると隠したくもなるんだって。
後が怖いじゃん?
いや嬉しいんだけどね。
「あ、あの…」
「あぁ…姫路さんね」
「あ、はいっ!未熟者ですがマネ業一生懸命やらせていただきます!」
「あ、うん…よろしくね。でもしっかりと時間は守ってね」
「す、すいません…先生に頼まれ事をされちゃって」
幸村君綺麗なお顔がひきつってますよ。全然よろしくねって思ってないよ。
そして最後の姫路さんの上目遣い気味の謝罪でさらに幸村君の顔がひきつりました。
ちょっと姫路さん!気付いて!!
「てかなんでわらし先輩がいるんスか?」
おいそこで私の話題をだすな!
姫路さんすげぇ睨んでくるじゃん。幸村君との時間どうしてくれるんだよふざけんなよって目だよ。
赤也君、きみはアレだね。KYだね。
「あ!もしかしてわらし先輩もマネージャーやるとか!?」
『ま、まあお手伝いですけども』
「マジっスか!?」
なにこの子可愛いんですけど。めちゃめちゃキラキラした目で見てくるんですけど。
でもそろそろやめておくれよ。
君がキラキラの目をするたび姫路さんがギラギラな目で睨んでくるんで。
「とりあえず赤也は着替えてきなよ」
「っス!!」
ふぅ、助かった。ナイスアシストだよ幸村君!!