短編
□寒い夜は・・・
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私は一人で下町の噴水を見ていた。
夜中に。しかもこの寒い中。
「寒いなぁ・・・」
風邪ひくかなぁなんて思いながら噴水をみていたら
「カンナ、何してるんだ?」
「!!ユーリ・・・」
まさかユーリが来るとは思っていなくてびっくりしちゃうけど
内心すごく嬉しい。
「この寒い中外いたら風邪ひくぞ」
「うん、でも眠れなくて・・・」
苦笑いして答えると
「じゃあ俺んち来るか?」
「え?」
「寝れねぇんだろ?だったらこの寒い中にいるんじゃなくて俺んち来いよ」
幼い時は眠れないからといってユーリのところに行っていたけど
さすがにこの歳になって行くのは・・・
「で、でも行ったら邪魔になるから・・・」
「別に邪魔なんかじゃねーよ」
「でも・・・」
「俺がいいって言ってんだからいいだろ?あんま深く考えんなよ」
ユーリが引かないのは分かってる。ここは甘えてユーリの家にお世話になろうか
「うん・・・ありがとう!」
そういって笑顔を見せるとユーリの頬が赤くなったきがする
「あ、あぁ」
「?どうしたの?」
「いや、なんでもねえ//」
「?」
「早く行こうぜ」
「うん」
そう言って歩きだそうとすると
急に右手を握ってきた。
「え?ユ、ユーリ//」
正直言ってすごく恥ずかしい
「カンナが寒そうだったからな、それに・・・別にいいだろ?手つなぐぐらい」
「えっ、あ、うん//」
ユーリが微笑んで言ってくる
・・・こんな顔されて断れるはずがない
寒い日は好きな人と一緒にいたいよね?
→あとがき