《約束》


それは、昔むかしに交わした約束。


「迎えに来たよ、高杉」

「……」


俺は高杉の頭を抱えて、その口元の血を拭った。


「随分、軽くなっちまったな?」


体は…アレだな。派手な着物だからすぐ分かる。
大丈夫。
全部持って帰るから。
皆で育った、あの場所に。



『この中の誰かが先に死んだら、松陽先生と暮らした場所に、連れて帰ろう』



ゴメン。俺はまだ、死ねないけど。
約束は守るよ。
オマエは忘れちまったかも知れねぇが。
昔むかしの、約束。







妄想な高銀。



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