セピア色に滲む光に
□When is your birthday?(with01)
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「秋!てめぇ、何やってんだ!?」
案の定、大変ご立腹だ。
部屋の主として、もっともな反応をした桜庭零一に対して、自称彼の友人である秋は、けろりとしたものである。
さも当然のような顔をして、零一が持っていたお茶を受け取った。
「何って…宝探し?」
「ふざけんな!!」
怒鳴りながらも、手元に残った方のお茶を、リベザルの前に置く。
この律儀さに、リベザルはいつも感心してしまう。
そしてそれ以上に、秋に振り回される彼には、同情してしまうのだが。
「だってー。リベザルが僕の誕生日覚えるのに、時間かかりそうだったから」
「!…俺のせいですか!?」
急に責任を押し付けられて、慌てるリベザルをよそに、零一は、はたと考え込んだ。
「誕生日……って、いつだっけか?」