セピア色に滲む光に

□When is your birthday?(with01)
2ページ/9ページ

「秋!てめぇ、何やってんだ!?」

案の定、大変ご立腹だ。
部屋の主として、もっともな反応をした桜庭零一に対して、自称彼の友人である秋は、けろりとしたものである。
さも当然のような顔をして、零一が持っていたお茶を受け取った。

「何って…宝探し?」
「ふざけんな!!」

怒鳴りながらも、手元に残った方のお茶を、リベザルの前に置く。
この律儀さに、リベザルはいつも感心してしまう。
そしてそれ以上に、秋に振り回される彼には、同情してしまうのだが。

「だってー。リベザルが僕の誕生日覚えるのに、時間かかりそうだったから」
「!…俺のせいですか!?」

急に責任を押し付けられて、慌てるリベザルをよそに、零一は、はたと考え込んだ。



「誕生日……って、いつだっけか?」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ