セピア色に滲む光に

□in summer night
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 ど―――…‥おぉぉ……――ん…っ

腹にくる音が、空に響く。
空はやがて宇宙に続くから、果てなど何もない筈なのだが、それでも音が跳ね返ってくるように聞こえるから不思議である。

夏の終わり、幾分涼しくなった夜。
秋がベランダで、のんびり紫煙と共に過ごしていると、上から歓声が聞こえてきた。
ぱちぱちと、手を叩く音までする。
友人までとは言わないが、まったく律儀な事だ。

秋は香り煙草を吸い終わると、部屋に戻ってロフトに上がった。
そこから本来、人がくつろぐ造りにはなっていない場所に、無理矢理登る。
窓から顔を出した瞬間、ぱっと空が明るくなった。

「…たーまや〜、ってか」

どこかで花火大会でもやっているんだったか。
そういえば、買い物から帰った座木とリベザルが、何か話していたような気もする。
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