♪ dream

□(短篇)七夕
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山崎からの連絡が途絶えて、今日で二週間経った。


名前はたすきでキュッと袖をたくしあげると、
井戸から汲み上げた冷たい水をざあっと洗濯物にそそいだ。
照り付ける日差しが、木綿の白をさらにキラキラと輝かせている。


監察は一般人に任務期間や場所を告げることはできない。
それが恋人であっても。


ときどき、
もし、このまま山崎さんからの連絡が途絶えてしまったら…、と思うこともあった。
もし、いま山崎さんが怪我をしていたら…?
そう考えると居ても立ってもいられなくなる。
名前はそんなとき、こうやって洗濯をする。
自分の心に染み込んだ不安を洗い流すように、洗濯物を洗った。
しばらく雨が続いていたけれど、
今日は空に雲も無く、絶好の洗濯日和だった。
カラッとした風が名前の前髪をさらさらと揺らしている。
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