ウサッビチ1

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山間部に広大な敷地を誇る、民主警察『ミリツィア』

その敷地内には、監房、職員寮、事務室、来賓室、学科用教室、食堂、トレーニングジム、ガレージ等々、ありとあらゆる施設が詰め込まれている。

その建物内の講堂に、新規生が一同に集められた。
人込みの中、コプチェフがボリスを見つけ出し声をかける。
「ボリス、これからよろしくな!!」
ニコニコしながら声をかけてくるコプチェフに
「お前、本当に入隊したんだ。」
ビックリ顔でボリスは答えた。

「ここって、新規生は大部屋なのな。
 さっき部屋割り見てきたけど、一緒の部屋になれなかったのが残念だ。」
コプチェフは大仰にガックリしてみせる。
しかしその後
「でも、一年間は訓練期間だから、一緒に授業とか受けられるな。」
へへへっと嬉しそうに笑った。

「おっと、何か偉い奴の挨拶が始まるぜ。」
そんなコプチェフの言葉に、ボリスが慌てて壇上に視線を向ける。

何人かの挨拶や祝の言葉の後
「新規生は指定の教室に移動してください。」
とアナウンスが入った。
ぞろぞろと移動する人波に混じり、2人も移動を開始した。

「大会で見た顔が何人か混じってるな。
 あの金髪の派手な奴とか。」
ボリスのそんな言葉に
「お前以外、よくわかんねーや。」
コプチェフが肩を竦めて答えた。
「わかんねーって、お前な…」
ボリスが苦笑する。
「教室での席も、お前とは離れてるのか。
 ちぇ、残念。」
用紙を確認し、コプチェフはまたガックリしてみせた。

教室に入ると、席に腰掛け教官を待つ。
多少ざわついた教室内が、扉を開ける音でシーンと静まり返った。
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