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□ありがとう・・・。
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私は目が見えない、


そんなのは、もぅ
慣れてしまったんだ・・・


「モールぅ!」

ガチャッという音と
一緒に聞き慣れたランピーの声の声がした。

「・・・ノックくらししてくれ、」


「あぁ、ゴメンゴメン」


きっと
彼は微笑んでいる、

だけど目が見えないから
分からない。


彼がどんな顔をしているのか

どんな服を来ているのか

何も・・・見えない、


「・・・モール?」

ランピーの不思議そうな声、


どうしたの?何が不思議なの?

「なんで泣いてるの?」

「・・・え?」


知らない間に
ボロボロと涙を流していた、私。


「なんで、」
・・・言いかけた途端

なにかが私を包んだ

「・・・モールは、一人じゃないよ」

「・・・。」

「俺がいるから、」

「・・・うん」

「大好きだから」


「・・・・・・うん。」


どんなに
見えなくても、見える。



君の優しさが、



「ありがとう・・・。」
 

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