*過去拍手文*

□俺かラーメンか
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「カカシさん!!お待たせ!!」
「先生 遅かったね〜。お腹すいたでしょう?」

残業も済ませ、イルカはカカシと待ち合わせの場所へ急いでやってきた。

「何か食べて帰りましょうか。何が食べたい?」
「一楽でいいですよ。味噌チャーシュー大盛で!!」

あ〜腹減った。 と、イルカは情けない顔で胃のあたりを手でさすった。

またラーメン…

ラーメンは一昨日も二人で食べて帰ったばかり。
カカシ的には他の物が食べたい気分。
しばらく歩いてからイルカに言った。

「ねー先生、寿司でも食べない?」
「 え? 」

ウキウキと、一楽へ向かって歩いていたイルカは
カカシの一言で立ち止まり呆気に取られた顔をした。

「寿司?なんで?さっき一楽って決めましたよね?」

眉をひそめてカカシを見るが、カカシは「でも…」と困り顔

「今更 寿司になんて変えられませんよ。すでに俺の頭の中はラーメンです。」

頭の中ラーメンて…

「頭の中ラーメンだし、口の中もラーメンです。」

口の中ラーメンて…

「とにかく今の俺はラーメンしか欲してません。」

今更 他の物を味わえだなんて無理です!
ムウッと頬を膨らませ文句を言った。


「先生、口の中ラーメンて何?」
「…もうラーメンを味わうスタンバイが出来てるって事です。味噌チャーシュー、カモン!て感じ。」
「 …… 」

しかし 彼のラーメン…いや 正確に言うと「一楽」好きには多少の嫉妬さえ覚える

「先生、この里から俺が消えるのと一楽が消えるのと どっちがイヤ!?」
「    カカシさんに決まってますよ。」
「ちょっ!ちょっと!今少し空白の時間がなかった!?」
「 なにいってんですか ははは 」
「 ! 先生 酷いっ!ちゃんとこっち向いて!目を見て言って!!」

カカシに泣きつかれ
ははは ははは と、から笑いをしながらイルカは最後まで目を合わせようとしなかった。




「先生の意地悪…。」

麺を啜りながら、まだカカシはブツブツ文句を言っていたが

「はぁ〜‥美味いなぁ。ラーメン最高!一楽最高!」

横でイルカは御満悦だった。

「カカシさん。俺の一番は、いつでもカカシさんだけですよ。」

親指を上に立て、ニッと歯を見せるイルカだったが

「ラーメンでは既に満たされたから、余裕が出来て‥の、俺でしょ?」
「カカシさん、いつからそんな ひねくれ者になったんですか。そのチャーシュー食べないなら食いますよ。」

「先生意地悪だから あげません。それに食い過ぎです。」
「…ホントは多くて余しているくせに…」

カカシさんこそ意地悪だ…。
イルカが しょんぼり下を向いた。

「そんな顔したって駄目っ。でも残しそうだから仕方無くあげますっ。」

まったくもうっ!!とプリプリ怒りながらイルカの丼にチャーシューを入れるカカシに

「 …カカシさん。好き。 」
「 /// !!! /// 」

下を向いていたイルカが上目遣いで“御礼の言葉”を口にした。

「ビールも飲みたいかも…」
「仕方ないなぁっ先生はっ!!ほんと怒りますよ!あ、ビール二つ!!」

まったく困った人なんだからっ!! と、カカシは餃子も追加した。




カウンターの中には、そんなバカップルを
冷めた目で見ているテウチとあやめ

「…あやめ…もう店閉めてぇんだけど。」
「…だよね。」


この里は、この国は
こんな人達に守られているのかと思うと
大きな溜め息しか出ないのであった








 

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