07-GHOST
□フラウ
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月が真上に登りつめ、月光だけがこのサンクチュアリを照らす。
聖堂のクリスタルグラスが月光を反射させてキラキラ輝きを放つ中、声も無くステラは祈りを捧げる。
これは毎晩の日課。
誰に言われるでもなく、ステラは毎晩ここで祈りを捧げる。
それが終われば庭へと進み、花との時間を過ごす。
静かに眠る花の傍で、自分も静かな時間を過ごす。
ガサガサ
庭園の奥の茂みから聞こえた音にステラは警戒し、息を殺して気配を絶った。
「ステラいるか?」
自分を呼ぶ聞き覚えのあるその声に、ステラはすぐに気配を表した。
「あぁ、そこか」