07-GHOST

□ラブラドール
1ページ/2ページ

「ラブラドール?どうしました?」
「花達が、喜んでいる」

庭一面に咲き誇る花々が揃いもそろって嬉しそうに綻んでいるのに、ラブラドールは疑問を持つ。

「何かあったんでしょうかね」
「ステラちゃんだ」
「ステラさん?あぁ、彼女も花と会話が出来るんでしたね」

ラブラドールは手元にある花を手で触れると、全身が温まるような歌声に包まれた。

「どうしました?」
「カストル、先に行ってて」
「わかりました」

花の声を頼りにラブラドールは走り、その中心部へと急いだ。

そしてバラのアーチの奥で地べた寝ころび、目を閉じていたステラの姿を見止めた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ