オーディンの話

□ニーベルンゲンの指輪<序夜>
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遥か大昔―――


『神々』と呼ばれる者達がこの世界に君臨して居ました。

神々の力は天空のみならず、この地上の全てにも及んでいました。


山々―――


奥深い森の中―――


そして大地を切り裂く様に流れているライン川にも―――




『第一場―ラインの水底―』






―ラインの川底―

「うふふふふ。待って、ヴォークリンデ」
「こっちよヴェルグンテ」
「2人共、何してるの。私達には役目があるのよ!あそこにある黄金を守らなければ」
「フロースヒルデ。あら、そんなに心配しなくても大丈夫よ。此処は水底なのだし」
「それにまだ夜明け前よ」


ラインに住む水の精は甘い声で男達をたばかり、水の中に誘い込むと言う。


「ああ、可愛いな、水の精は!」


地上以外で生きる者はラインの娘達だけではない。
地底に住むニーベルング族(地下に住む小人族)のアルベリヒもまたその一人。


「あら?やだ!」
「何?あの醜いの」
「大変!皆、黄金を守るのよ!」
「…ちょっと待って」
「こっちへ来てくれ!恋人になって欲しい!」
「」
「」
「」
「」
「」
 

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